目次

搭載例: KATO 119系飯田線 (10-1486 / 10-1487)

KATO 119系にK3057シリーズを搭載します。
この例では、ヘッドライト、テールライト、室内灯をDCCで操作できるようにします。

動力車(クモハ119)にはK3057RA-S、トレーラー車(クハ118)にはK3057-STを搭載します。


搭載準備

ボディと床板を分解して外します。


トレーラー車の分解 (クハ118)

床下機器と椅子パーツを外し、基板を取り外せる状態にします。

この作例では、トレーラー車にはK3057-STを搭載します。
製品に搭載されている基板と形状がほぼ同一となっておりますので、そのまま差し替えが可能です。

ライトスイッチの接点がデコーダの配線と接触することを防ぐため、ライトスイッチの接点とプラパーツのどちらも取り外します。
上側から押し出すようにして外します。

K3057-STは、デコーダ中央部分に部品の実装がありませんので、椅子パーツのリブをカットする必要はありませんのでそのまま進めます。


動力車の分解 (クモハ119)

トレーラー車と同様に、床下機器と椅子パーツを取り外して基板を取り外せる状態にします。
基板を留めている白いパーツを取り外すと、画面左側に向けてスライドさせて取り外すことができます。

トレーラー車と同様に、ライトスイッチを取り外します。
また、赤丸で囲んだリブがデコーダと干渉しますので切除する必要があります。

リブの切断は、このようにニッパー等切断する程度でも問題ありません。


デコーダ裏面の絶縁

集電板とデコーダが接触して破損することを防ぐため、デコーダ裏面のPROG端子周辺をカプトンテープで絶縁します。
写真のように、PROG端子と隣接している線路電源のパッドまでまとめて絶縁してしまうことが確実です。

これは、PROG端子のみですと、取り付け時の取り扱いによっては、集電板がテープをはがす方向に作用してしまうことが考えられることや、集電板自体にプレス加工が行ってあり、中央部分のパッドで接触する構造となっているため、一か所程度は絶縁してあっても問題なく動作するためです。


デコーダへのLED搭載

この作例では、元の基板に実装されているLEDは使わず、新しいLEDを実装しました。
LEDは草心デジタル様で販売されているSC4008WWHを使用しております。

製品にもともと搭載されている基板のLED位置に近いパッドにLEDを実装します。
表面の「P1」、裏面の「P3」にそれぞれLEDをはんだ付けします。


ディレクション反転ジャンパの設定

K3057シリーズの基板には、搭載時にREVジャンパをはんだ付けすることでCV29の設定とは別に、車両の進行方向を反転させる機能が付いています。
(写真の黄色丸部分、左側が出荷状態、右側がはんだ付けした状態)

この作例のように、先頭車同士で2両編成を組む場合など、デコーダの向きが逆になる場合に使用すると編成全体でCV29の設定値を揃えることができ、大変便利です。

今回の作例では、クハ118が先頭となるときに前進、クモハ119が先頭になるときに「後進」となるように組み込むため、動力車用デコーダ側のREVジャンパをはんだで接続してあります。


デコーダの搭載

分解と逆の手順で、LEDを取り付けたデコーダを搭載していきます。
まずは仮搭載を行い、導光プリズムの干渉などを確認します。

LEDの形状により、プリズムに干渉する場合がありますので、必要に応じてプリズムをカットします。

室内灯をデコーダで制御しない場合は、椅子パーツを組みつけて完成となります。


室内灯の搭載 (準備)

この作例では、KATO純正のLED室内灯クリア(11-211 / 11-212)を搭載し、デコーダから点灯制御できるようにします。

室内灯に付属している集電板を使用し、製品の説明書通りに取り付けていきます。

お好みで、室内灯に付属しているカラーフィルターを装備します。

作例作成者の個人的な好みになりますが、実物が蛍光灯を搭載している車両には白色室内灯とカラーフィルターの組み合わせ、LED照明を搭載している車両ではカラーフィルターなしで搭載するのが良いかと思います。
(実車で、蛍光灯を使用している車両とLEDを使用している車両を比較すると割と違いがあると思いますので・・・)

この作例のように、室内灯を搭載する際に白いパーツを外すように指示がある車両でカラーフィルターも使用したい場合、左の写真のように白いパーツの一部分を切り離してしまえばそのまま使用することができます。


デコーダと室内灯の接続 (トレーラー車)

椅子パーツに室内灯の集電板を取り付けた状態で分解し、車両側の集電板のどの位置に接触するかを確認します。

接触する箇所に、油性マジックなどで印を入れておくと作業しやすくなります。

床下から集電板を取り外し、室内灯の集電板と接触する箇所の前後も少し余裕を持たせて、カプトンテープ等を使用して絶縁します。

この作例では、当該箇所にカプトンテープを巻き付ける方法で絶縁しています。

カプトンテープで絶縁した箇所の上に銅箔テープを貼り付け、UEW線を使用して配線を行います。

配線の片方は「P7」パッドに、もう片方は「+12V」パッドに配線します。

前方から見るとこのようになります。

銅箔テープにUEW線をはんだ付けする際に、デコーダから離れた位置にしてあります。
これははんだが盛り上がった部分が室内灯の集電板と干渉しないようにするため、あえてこの位置にしてあります。

床板と椅子パーツに隙間が開いてしまった場合

はんだ付けの状況によっては、左の写真のように隙間が開いてしまう場合があります。

そのような場合は、一度分解して干渉している箇所を調整することで解消する場合があります。

この作例では、椅子パーツ側の突起と、P7パッドのはんだが干渉してしまい、椅子パーツが若干浮いた状態になっておりました。
(写真の赤丸部分)

そこで、干渉箇所を少し削ることで解消することができました。


デコーダと室内灯の接続 (動力車)

動力車もトレーラー車と同様の手法で、室内灯とデコーダを接続できるように加工します。

動力ユニット側の集電板にカプトンテープを巻き、絶縁しておきます。

絶縁した部分に銅箔テープを貼り付け、デコーダに配線します。


室内灯プリズムのカット・調整

ここまでの作業で室内灯の電気的な配線が完了しました。 プリズムが車両より長いので、そのまま折り取ってもよいのですが、今回はノコギリで車両の長さに合わせてカットしました。

上が製品状態、下がカット後になります。
折り取り箇所と端部のちょうど中間の位置で切断するとぴったりと収まる長さになりました。

動力車に仮設置した状態です。
ちょうと車両の端までプリズムが来ているのが分かるかと思います。

トレーラー車両にもプリズムを組み付けます。
ボディを被せる前に動作確認を行い、ライト類の点灯と室内灯の点灯を確認しておくとよいでしょう。

動作確認が終了したら、ボディを被せて完成です。


動力車から接触音がした場合

走行させた際に、何かが擦れるような音がする場合があります。
そのような音がした場合は、デコーダ本体とフライホイールが接触してしまっている場合がありますので一度分解し、モーターを固定しているプラパーツとデコーダの間に何かを挟み、クリアランスを確保することで解消できます。

作例では、t0.1のプラペーパーに両面テープを貼ったものを作成し、二か所に貼り付けて再度組み立てることで問題なく走行するようになります。

この問題については、デコーダ本体の部品実装エリアの都合上、フライホイールの逃げを用意することが困難であったため、一部車両でこのような対応が必要となってしまいます。


完成後のファンクション・CV値の変更

クハ118側のライト類をF0、クモハ119側のライト類をF1ですべて操作できるように変更しています。
これにより、複数編成を連結したり、クモユニ147と連結する際に連結面のライトを簡単に消灯できるようにしてあります。

室内灯、ヘッドライト減光についてはデフォルト設定のままとなります。

←前進 後進→
クハ118 (トレーラー車) クモハ119 (モーター車)
ヘッドライト F0 - - F1
テールライト F0 - - F1
室内灯 F3 F3
ヘッドライト減光 F4 - - F4

CV値の変更箇所

クハ118

CV番号 出荷時の値 変更後の値 内容
37 129 128 P3 LED(テールライト) F1/後進での点灯をF0/後進での点灯に変更

クモハ119

CV番号 出荷時の値 変更後の値 内容
35 64 65 P1 LED(ヘッドライト) F0/後進での点灯をF1/後進での点灯に変更
(REVジャンパ使用のため、前進後進の関係は逆)

おまけ: クモユニ147と連結したときのファンクション対照表

←前進 後進→
クハ118 (トレーラー車) クモハ119 (モーター車) クモユニ147 (トレーラー車)
ヘッドライト F0 - - F1F5 F6
テールライト F0 - - F1F5 F6
室内灯 F3 F3 -
ヘッドライト減光 F4 - - F4F4 F4