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搭載例: TOMIX クモハ85形 / クモロ85形(トレーラー先頭車)

TOMIX クモハ85形 / クモロ85形トレーラー先頭車(品番: 98555 / 98556 / 98557 / 98558) に、M02Light-NシリーズT-EA27ADPを搭載する場合の作例です。
写真はクモハ85-200形を使用しておりますが、他のトレーラー先頭車の場合も特筆されている箇所を除き作業手順は同様です。

トレーラー先頭車以外の搭載例は以下をご参照ください。

この作例では室内灯形デコーダである M02Light-N シリーズを搭載するまでの一連の流れを説明しておりますが、T-EA27ADP のみを使用し、他の DCC デコーダを使用される場合においても途中までの作業内容は同じとなりますのでこちらの手順をご確認ください。


用意するもの


ライト基板の交換・デコーダへの配線準備

まず、もともと製品に搭載されている基板をT-EA27ADPに交換します。
交換後、配線を通してデコーダを車内に搭載する準備を行います。

車両の分解

車両を分解し、基板が取り出せる状態にします。

上が今回搭載する T-EA27ADP、下が製品にもともと搭載されていた基板となります。


椅子パーツの加工

椅子パーツを加工し、T-EA27ADP からの配線を車内に通せるようにします。
ボディ側も確認し、荷物スペースに当たる位置に1mm程度の穴を開けました。

裏側から見た当該箇所です。

クモハ85-0/100形に取り付ける場合は運転台側の荷物スペースに当たる位置に配線を通すのが良さそうです。


T-EA27ADP の搭載

T-EA27ADP を車両に取り付ける前に、配線を取り付けておきます。
まず、基板のパッド3か所(12V、HEAD、TAIL)に予備はんだを施します。

配線を取り付けました。

椅子パーツに基板を取り付けました。
各配線に色分けや目印を付けておくと後の作業が簡単になります。

床下パーツまで組付けた状態です。

他のデコーダを取り付ける場合はここまでで作業終了です。


室内灯デコーダの搭載

室内灯形デコーダ、M02Light-Nを搭載してファンクション制御を行えるようにします。
トレーラー先頭車には、F02Light-N-B-F3を使用します。

ディレクション逆転ジャンパの処理

動力車と逆向きに搭載するクモハ85-200/300形、クモロ85形については室内灯デコーダに装備されているディレクション逆転ジャンパ(赤 丸箇所)をはんだブリッジで接続しておくと、進行方向の設定が逆転できます。
この設定を行なっておくと、CV29 で進行方向を逆転する必要がなくなりますので、初期状態で動力車とファンクションの関係性を合わせることができます。


長さの確認

デコーダ本体と延長基板を仮置きして、長さを確認します。
この作例のクモハ85-200形ではトイレ付近に窓がないため、延長基板を1マス分使用しています。
トイレなしの車両などは2~3マス使用した方が車端部までムラなく明るく光らせることができます。
ばね側の基板端が椅子パーツと干渉するのでそちらも併せてカットします。

まずばね側の基板端をカットします。
今回はニッパーで切りましたが、カッターなどでスジボリして折る方法で必要な長さに切ってもかまいません。

同じく延長基板をカットします。
残った部分については他の車両で使用できますので保管しておきます。

デコーダ本体と延長基板をはんだ付けし、接続します。

マスキングテープで両基板を固定するか、あるいはこの作例のようになんらかの部材で基板を挟み、中心が合うように固定してからはんだ付けするとうまく接続できます。

接続部には、抵抗やLEDの足、すずメッキ線、あるいは銅線や真鍮線などを使用して通電するようにします。

続いて、集電用バネをデコーダに取り付けます。
デコーダ本体にバネを取り付け、線路からの給電ができるようにします。

この作例では、TORM. TP-017を使用しています。

デコーダ本体にバネを取り付けます。

あらかじめ真鍮製のネジが取り付けられているため、バネを時計回りに回しながら取り付けます。

そのまま取り付けると非運転台側の室内灯が沈んでしまうため、プラ棒等でスペーサーを作り、両面テープで貼り付けて高さ調整をします。

この作例では、タミヤの2mmプラ棒を使用しています。

配線の接続

各配線を結線します。
下表のように接続しました。

端子名 T-EA27ADP側表記 デコーダ側表記
12V 12V 12V
ヘッドライト HEAD P1
テールライト TAIL P2

※注意※ 搭載する基板に「Rev.1 2022.10」の記載がある場合は「HEAD」と「TAIL」が逆の配置となっていますので結線前に基板の表記をご確認ください。

本車両では運転台側にばねがある都合上、前後関係が逆となっています。
以下のCV値を変更することにより、動力の動作方向とファンクションの向きを合わせることができます。
なお、動力車の「MOTOR+」と「MOTOR-」を逆に接続すればCV値の変更は不要となりますが、ディレクションが他の車両と逆向きになります。

CV番号 元の値 新たな値 変更内容
35 64 128 F0前進 → F0後進
36 129 65 F1後進 → F1前進

コンデンサの設置

オプションになりますが、トイレの位置にコンデンサが隠せましたので追加で設置しました。
コンデンサの足が長い方を12Vに、足が短い方をGNDに接続します。


動作確認

ボディを被せる前に動力、各ファンクションが正常に動作することを確認します。 確認が完了したらボディを被せて完成です。