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dccdecoder:搭載事例:m02light-n:tomix-98088

搭載例: TOMIX キハ143

TOMIX キハ143 (品番: 98088) にT-0630-B1-ADPM02Light-Nシリーズを搭載する場合の作例です。

この作例では室内灯型デコーダであるM02Light-Nシリーズを使用しておりますが、T-0630-B1-ADPのみを搭載し、他のDCCデコーダをご使用される場合においても、途中までの作業内容は同じとなりますのでこちらの手順をご確認ください。


用意するもの

  • M02Light-N-F3RA、F02Light-N-F3
  • ポリウレタン電線等の細い電線
  • 室内灯用の通電ばね (TORM. TP-017が組付け確認済み)

キハ143-150 (動力車) の加工

T-0630-B1-ADPの搭載

動力車にもともと搭載されている基板をT-0630-B1-ADPに交換し、デコーダへの配線を引き出します。

車両の分解

ボディを外し、動力ユニットを分解します。

もともと搭載されていた基板を外します。


LED・抵抗の取付

T-0630-B1-ADPにLEDと抵抗を取り付けます。
左の写真と同じように取り付けてください。

LED・抵抗については下記の組み合わせとなります。

部品番号 仕様 使用した型番
D1 電球色LED 1608サイズ OSMW1608C1A
購入: 秋月電子通商
D2 白色LED サイドビュー NSSW008BT
購入: 秋月電子通商
R1, R2 チップ抵抗1kΩ 3216 RMCF1206JT1K00
(添付品)

D2については、基板上の棒線の位置に中心が合うように取り付けます。
また、D3については他の車両に搭載する際に使用するパッドであるため、この車両では使用しません。


配線の取り付け

基板上の各パッドに、ケーブルをはんだ付けしてデコーダに配線できるようにします。
最初にケーブルを取り付けるパッドに予備はんだを行います。

ケーブルをはんだ付けします。

今回の作例では、室内灯型デコーダを使用するためにレールからの配線は使用せず、モーター接続とファンクションのみのケーブル接続となっております。
必要に応じ、レール端子にもケーブルを接続してください。

配線を椅子パーツに空いている穴から通すようにし、元の基板と同じように取り付けます。

裏面から見ると、このようになります。

動力ユニットを組み立てなおし、基板の交換は完了となります。


配線を隠す場合

先ほどの例では、もともと開いているスイッチの穴から配線を出しましたが、少し加工することで配線が車内から見えないように搭載できます。
実車ではトイレが設置されている場所に配線を出すようにします。

壁で囲まれた場所に穴を開け、配線をここから出せるようにします。

スイッチの部品避けの窪みと先ほどの穴の間に、ケーブルを通せる溝を作ります。

椅子パーツを上(車内側)から見ると穴が開いてしまいますが、最初のケーブルと引き出し方に比べると目立たないため、この作例ではそのまま進めます。
気になる場合はプラ板などで埋めてください。

ケーブルを横倒しにして組み付けるため、念のためポリイミドテープで端子を絶縁しました。

新しく用意した穴から配線を引き出しつつ、動力ユニットを組みなおせば取付作業は完了となります。
もともとの穴はそのままとなっているため、気になる場合はプラ板で埋めて塗装するなど、各自創意工夫してください。

参考までに、この例で加工を行った後に室内灯を搭載した際の車内となります。
もともとの穴は見えてしまっていますが、配線が出ているわけではないのでそこまで目立たないようになります。


M02Light-N-F3RAの搭載

DCCデコーダとして、M02Light-Nシリーズを搭載します。

デコーダ本体の準備

M02Light-Nシリーズは、搭載する車両に合わせて延長部分の基板を継ぎ足して必要な長さの室内灯として使うことができる構造となっております。

まず、車両の長さに合わせて、どの程度の長さを用意すれば良いかを現物合わせで確認します。

確認した結果、延長部を2つ分使用すると良さそうな感じでしたので、延長基板をカットします。

作例ではニッパーでバッサリと切りましたが、カッターなどでスジボリして折る方法で必要な長さに切ってもかまいません。

デコーダ本体と延長基板をはんだ付けし、接続します。

マスキングテープで両基板を固定するか、あるいはこの作例のようになんらかの部材で基板を挟み、中心が合うように固定してからはんだ付けするとうまく接続できます。

接続部には、抵抗やLEDの足、すずメッキ線、あるいは銅線や真鍮線などを使用して通電するようにします。

本体と延長基板の接続ができましたら、デコーダ本体の準備は完了です。


多段組み

デコーダへのバネの取り付け・搭載準備

デコーダ本体にバネを取り付け、線路からの給電ができるようにします。

この作例では、TORM. TP-017を使用しています。

動力車での使用となりますので、バネを3mm程度カットし、必要な長さにします。

デコーダ本体にバネを取り付けます。

あらかじめ真鍮製のネジが取り付けられているため、バネを時計回りに回しながら取り付けます。

バネを2つとも取り付けたら完成です。


車両へのデコーダ取り付け

純正品の室内灯を搭載するのと同じ要領でデコーダを搭載しますが、そのまま搭載しますと左写真のように、デコーダが少し垂れ下がってしまいます。

車両への搭載前に、2mmのプラ丸棒を使用してスペーサーを作成し、両面テープで取り付けています。

このようにすることで、正しい高さになるように搭載することができます。

室内灯の色味調整

オプション的な加工となりますが、チップLEDにフィルターを取り付けることで、色味を蛍光灯に近づけることができます。

この作例では、タミヤのt0.1プラペーパー (https://www.tamiya.com/japan/products/70208/index.html) に両面テープを貼り付け、LEDに対して直接貼れるようにした部材をフィルターとして使用しています。

この方法では、LEDに対していかに密着させるかがコツとなります。
LEDの両脇をピンセットで押さえたり、指先で押さえるなどして密着させます。

プラペーパーがLEDから離れていると、照明が暗くなるほか、色味が白色LED特有の若干青白い感じに戻ってしまいますので、効果がなくなってしまいます。

車両にデコーダを搭載したら、モーター出力とファンクション出力を接続します。
ヘッドライトはデコーダのP1端子に、テールライトはデコーダのP2端子に接続します。

この作例では、あらかじめ線材に着色しておいたり、色の異なる線材を使用して配線ミスを防いでいます。

配線を完了したら、動作確認を行います。

左の写真では走行線路で、モーターとファンクションの動作を確認しておりますが、最初はプログラム線路でアドレスの読み出しを試すなどから始めるのが良いと思います。

搭載完了

問題なく動作したら、ボディを元に戻して完成です。

ヘッドライトはF0前進で、テールライトはF1後進で点灯します。
室内灯はF3で点灯するようになります。

F7で入れ替えモードとなり、ヘッドライトとテールライトが同時に点灯するほか、車両の走行速度が低速寄りのみになります。


キハ143-100 (トレーラー車) の加工

T-0630-B1-ADPの搭載

もともと搭載されている基板をT-0630-B1-ADPに交換し、デコーダへの配線を引き出します。
動力車と同じ内容の作業については一部省略してありますので、動力車の加工についても併せてお読みください。


車両の分解

ボディを外して床下部分を取り外したら、台車のネジを外して基板が取り外せる状態にします。

基板を交換した後のイメージは左のようになります。
動力車の加工例も参考にして、あらかじめLEDと抵抗は取り付けておいてください。


椅子パーツの加工

デコーダへの配線を通す穴を準備します。
この作例では、トイレの壁の中に配線を通し、極力目立たないように加工していきます。

壁部分の一部と、裏側のリブを一部削り取り、ケーブルを通す空間を確保します。

上側から見ると、このように穴が開きます。
動力車とは異なり、椅子パーツの見える範囲に穴は開いていないので目立たずに配線できます。


配線の取り付け

基板上の各パッドに、ケーブルをはんだ付けしてデコーダに配線できるようにします。
動力車の場合と同じように、最初にパッドに予備はんだを行ってからケーブルをはんだ付けします。

動力車の場合は、MOTOR+、MOTOR-にもケーブルを取り付けていましたが、トレーラー車ではモーターへの配線は必要ありませんので、これらについては取り付けません。

ケーブルを椅子パーツに開けた穴に通しながら組み立てなおします。
ここまでで基板の交換は完了です。

F02Light-N-F3RAの搭載

DCCデコーダとして、M02Light-Nシリーズを搭載します。

デコーダ本体の準備

デコーダ本体と延長部の接続については、動力車への搭載もご確認ください。
ここでは、動力車と編成を組むことを前提としたトレーラー車固有の加工について説明します。

デコーダ本体にある「REVジャンパ」にはんだを盛り、電気的に接続します。

このようにすることで、デコーダの前進後進の設定が反転し、CV29を変更しなくてもファンクションの点灯する向きを合わせられるようになります。


車両へのデコーダ取り付け

純正品の室内灯を搭載するのと同じ要領でデコーダを搭載します。
搭載前に動力車と同じように、スペーサーを作成して取り付けておいてください。

デコーダ搭載後は、ライト類からのケーブルをデコーダに配線します。 動力車と同じように、ヘッドライトはP1端子、テールライトはP2端子に接続します。

配線が完了しましたら、動作確認を行います。
問題がなければボディを元に戻して完成となります。

dccdecoder/搭載事例/m02light-n/tomix-98088.txt · 最終更新: 2022/11/23 15:26 by ytsurui

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