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dccdecoder:搭載事例:m02light-n:tomix-98851-tc204_tc205

搭載例: TOMIX クハ204・クハ205

TOMIX クハ204・クハ205 (品番: 98851など) に、M02Light-NシリーズT-EA23ADPシリーズを搭載する場合の作例です。

この作例では、ヘッドライトとテールライト、方向幕を個別に操作できるようにするため、あえてT-EA23ADPシリーズを使用しておりますが、T0566ADPを使用すれば車両側の遮光ケース、プリズムを加工せずにそのまま置き換えられます。

中間車への組み込み方法は103系搭載事例を参照してください。


用意するもの


ライト基板の交換・デコーダへの配線準備

まず、もともと製品に搭載されている基板をT-EA23ADP Type-D (頒布予定) または T0566ADP に交換します。
交換後、配線を通してデコーダを車内に搭載する準備を行います。

床板の分解

車両の床下をヘッドライト/テールライトレンズを折らないように外し、台車のネジを外して分解します。

もともと搭載されていた基板を外します。 T-EA23ADP (左) または T0566ADP (中央) のどちらかに交換し、デコーダへの配線を簡単にできるようにします。

T-EA23ADPをはめ込んだところです。
純正基板やT0566ADPとは形状が異なり、ちょうど穴の部分をふさぐようになります。

もともとの構造では、この穴に方向幕のプリズムが貫通し、前進後進どちらの光源からでも光るようになっていますが、T-EA23ADPを使用した場合は方向幕専用のLEDを追加で用意して光らせる形となります。


遮光ケース・プリズムの加工

※T0566ADPシリーズを使用する場合、この工程は不要ですので飛ばしてください。

ボディ側に組付けられている遮光ケースを取り外します。 
固く取り付けられているため、取扱説明書の「前面表示パーツの交換方法」を参照しながら取り外してください。

遮光ケースを加工します。
基板との干渉箇所となる赤丸の凸部分を左側の加工後を参考にニッパ等で切り取ります。

続いてプリズムを加工します。
ヘッドライトからの導光となっている赤丸箇所と基板との干渉箇所となる青丸箇所を左側の加工後を参考にニッパ等で切断します。

加工前と加工後の遮光ケースとプリズムを上から見た様子です。
作例では元々のヘッドライトからの導光部分から光が漏れてしまうのを防ぐため、ウレタンの切れ端を使って塞いでいますが、塞がなくても光漏れはほとんど無いようです。


配線の取り付け

ライト基板に配線を取り付け、車内側に配線を引き込めるようにしてDCCデコーダに配線ができるように加工していきます。

まず、床板パーツに穴をあけ、配線を引き出せるようにします。
どの場所がボディ側の壁の位置になるかを確かめながら穴を開けると、車内を覗いても目立たないように加工できます。

ライト基板に配線を行います。

配線を行う際は、色が付いているポリウレタン電線を使用するか、配線を取り付け後に油性マジックペンなどで色分けしておくことを推奨します。

T-EA23ADPを使用した作例では、各線の接続場所・ファンクション内容は下記となります。

基板の接続先名 ファンクション内容
F2 (表面) 方向幕
FOR (裏面) ヘッドライト
REV (裏面) テールライト
+12V (裏面) コモン線 / +12V電源

「F1」のパッドについては部品を配置していないため、配線なしで問題ありません。

T0566ADPを使用する場合、各線の接続場所・ファンクション内容は下記となります。

基板の接続先名 ファンクション内容
FOR (裏面) ヘッドライト
方向幕
REV (裏面) テールライト
方向幕
+12V (裏面) コモン線 / +12V電源

配線のはんだ付けが完了したら、椅子パーツの穴に線を通しながら基板を取り付けていきます。

念のため、カプトンテープ等で絶縁し、ウエイト(通電部)に当たらないようにしておいたほうが安心です。

配線を通し終えたら、床下を組み立てなおします。


室内灯デコーダの搭載

ディレクション逆転ジャンパの処理

動力車と逆向きに搭載するクハ204については室内灯デコーダに装備されているディレクション逆転ジャンパ(赤丸箇所)をはんだブリッジで接続しておくと、進行方向の設定が逆転できます。
この設定を行なっておくと、CV29 で進行方向を逆転する必要がなくなりますので、初期状態で動力車とファンクションの関係性を合わせることができます。


長さの調整・スペーサーの準備

デコーダ本体と延長基板を仮置きして、長さを確認します。
この作例では、延長基板を2マス分使用しました。

今回はニッパーで切りましたが、カッターなどでスジボリして折る方法で必要な長さに切ってもかまいません。
残った部分は反対側の先頭車で使用できます。

デコーダ本体と延長基板をはんだ付けし、接続します。
マスキングテープで両基板を固定するか、あるいはこの作例のようになんらかの部材で基板を挟み、中心が合うように固定してからはんだ付けするとうまく接続できます。
接続部には、抵抗や LED の足、すずメッキ線、あるいは銅線や真鍮線などを使用して通電するようにします。


室内灯デコーダの取り付け・配線

集電用バネをデコーダに取り付けます。
デコーダ本体にバネを取り付け、線路からの給電ができるようにします。
この作例では、TORM. TP-017を使用しています。

デコーダ本体にバネを取り付けます。
あらかじめ真鍮製のネジが取り付けられているため、バネを時計回りに回しながら取り付けます。

作例では蛍光灯っぽい発色とするため 0.1mm 厚のプラペーパーを LED 部分に貼り付けています。

先頭側は高さが合わず沈み込んでしまうため、プラ棒等でスペーサーを作り、両面テープで貼り付けて高さ調整をします。

作例では、タミヤの 2mm プラ棒を使用しています。

室内灯デコーダを床板に取り付けます。

ファンクション配線を接続しました。

T-EA23ADPを使用した場合、T-EA23ADP側の表記とM02Light-N側の表記の対応関係は下記となります。

T-EA23ADP
基板表記
M02Light-N
基板表記
内容
FOR P1 ヘッドライト
REV P2 テールライト
F2 P6 方向幕 (要CV変更)

T0566ADPを使用した場合、T0566ADP側の表記とM02Light-N側の表記は下記のように対応します。

T0566ADP
基板表記
M02Light-N
基板表記
内容
FOR P1 ヘッドライト
REV P2 テールライト

搭載完了・動作確認

念のため、ボディを戻す前に一度線路上に置き、室内灯がF3でオンオフできるか確認します。
問題がなければ、ボディ・運転台パーツを元に戻して完成となります。

今回の作例では、デフォルトでは下記表のファンクション割り当てとなっております。

ファンクション内容 ボタン 備考
ヘッドライト F0 前進のみ
(Revジャンパ時は後進のみ)
テールライト F1 後進のみ
(Revジャンパ時は前進のみ)
方向幕 F1 後進のみ
(Revジャンパ時は前進のみ)
室内灯 F3

方向幕を別途制御する場合、下記CV値を変更してください。

CV番号 出荷時の値 変更後の値 内容
40 65 5 P6の動作を、F1/後進のみ から F5 (進行方向にかかわらず動作) に変更
119 242 244 または 245 P6のエフェクトを、テールライトから蛍光灯に変更

この書き換えにより、方向幕はF5で操作できるようになります。
F5以外のボタンで操作したい場合は、CV40を使用したいファンクション番号 (例: F8で操作したければCV40に8を書き込む) に変えてください。


動作時の様子


ヘッドライト・方向幕点灯


テールライト・方向幕点灯


方向幕のみ点灯


ヘッドライトのみ点灯・方向幕は消灯


dccdecoder/搭載事例/m02light-n/tomix-98851-tc204_tc205.txt · 最終更新: 2024/07/21 16:16 by msaito

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