目次
K7012RA
おもな特徴
- 7系統のファンクション出力を搭載
(ヘッドライト前後、テールライト左右 x 前後、キャブライト等 x 1) - ヘッドライト、テールライトの出力 (P1-P6)は定電流回路を搭載し、直接LEDを接続可能
(P7は別途抵抗器等が必要です) - ファンクション番号はF0-F28を任意に割り当て可能
- ヘッドライトを停車時に減光する機能を搭載
- テールライト用LEDを左右に設置することで、実車の入換運転時に見られる片目点灯を再現可能
- BiDi (Railcom)による車両アドレスの応答に対応
- モーターのBEMFによるフィードバック制御に対応
- アナログコントローラーでの操作に対応。
純直流出力コントローラーだけではなく、PWM出力方式のコントローラーにおいても走行可能です。
仕様
項目 | 内容 |
---|---|
基板寸法 | 55mm x 9.0mm x 1.7mm 基板圧: 0.6mm |
推奨最大電圧 | 16V 搭載する鉄道模型車両の定格電圧以下で使用してください。 |
絶対最大定格電圧 | 22V |
定格出力電流 | 0.5A (モーター) / 0.1A (ファンクション) |
PWM周波数 | 40kHz + 30Hz/60Hz/120Hz 低周波成分は、CV60の設定値で有効無効切り替え、変更できます。 |
LED | 未搭載 |
デコーダリセット方法 | CV8 = 8 または CV8 = 13 を書き込む |
※本製品は、Nゲージ鉄道模型製品に搭載することを前提に設計・製造しております。
お客様の工夫により、より大きいゲージの鉄道模型製品 (HOゲージ等) に搭載することも可能ですが、モーターがNゲージ用よりも大出力のものが搭載されていることにより、モーター出力回路が破損する恐れがありますので推奨しません。
基板の表記と対応するファンクション初期値
基板上のファンクション出力端子と、コントローラー側のファンクション番号の対応は下記となっております。
基板表記 | ファンクション内容 | ファンクションキー番号 | 動作する走行方向 | 出力ポートの仕様 |
---|---|---|---|---|
P1 | ヘッドライト | F0 | 前進 | 定電流出力 (約10mA) |
P2 | テールライト左 (P1と同じ側に対応) | F1 | 後進 | 定電流出力 (約1mA) |
P3 | テールライト右 (P1と同じ側に対応) | F1 | 後進 | 定電流出力 (約1mA) |
P4 | ヘッドライト | F0 | 後進 | 定電流出力 (約10mA) |
P5 | テールライト左 (P4と同じ側に対応) | F1 | 前進 | 定電流出力 (約1mA) |
P6 | テールライト右 (P4と同じ側に対応) | F1 | 前進 | 定電流出力 (約1mA) |
P7 | 室内灯(蛍光灯) | F3 | - | トランジスタ出力: 電流制限なし (最大50mA程度まで) |
- | ヘッドライト減光 | F4 | - | |
- | 入換標識灯 (テールライト左のみ点灯) | F7 | - | |
- | 入換速度モード (走行速度の上限値を下げる) | F7 | - |
※基板表記が無いものは仮想ファンクションですが、ファンクションの初期値として便宜上表記してあります。
搭載時の配線方法
各ファンクション出力ポートの配線方法は下図となります。
モーターについては、「M+」「M-」に接続してください。
P1からP6までの出力ポートについては、定電流出力となっておりますのでLEDを直結して使用可能です。
P7は電流制限抵抗を外付けする必要があります。
搭載時の注意事項
デコーダ裏面の絶縁
デコーダ裏面と車両のダイキャストフレームの接触により短絡し、デコーダ破損が起こる可能性があります。
下記画像や搭載事例を参考に、デコーダ本体の絶縁処理を実施したうえで車両に搭載してください。
出荷時にあらかじめカプトンテープを貼り付けておりますので、必要に応じてはみ出ている分を切除する以外はそのままお使いください。
搭載例
※搭載例で使用しているデコーダは、試作サンプルや、量産時にB級品と判定して出荷対象から除外した個体を用いている場合があります。
そのため、細部が実際に頒布している製品と異なる場合があります。
あらかじめご了承ください。
各種ドキュメント
DCCデコーダー (第二世代) 共通のドキュメントとなります。
ファームウェア書き換え方法
ファームウェア書き換えは、デコーダ本体にあらかじめ装備されている「PROG」端子を使用して行います。
この端子に、UPDI対応のAVRライターを接続して書き換えを行います。
PROG端子のピンアサイン
書き換え手順
書き換え手順には、Arduino IDEでスケッチを書き込む方法、すでにコンパイル済みのバイナリを書き込む方法の2つがあります。
AVRライターをお持ちでない場合、Arduinoデバイスがあればそれをライターとして使用することができます。
書き換え時の接続方法
Arduino Unoをライターとして使用する際の接続方法を下図に示します。
デコーダ本体に電源供給を行わないとマイコンが動作しないため、この例ではArduino本体の+5VとGNDをデコーダの線路電源入力に接続しています。
もちろん、線路電源入力に+12Vを供給したり、あるいはDCC線路から直接電源供給しても書き換えできます。
実際の接続は、以下のようなアバウトな接続でも動作しますが、短絡には十分ご注意ください。
接続時の注意点
- PROG端子に接続するワイヤと、デコーダ上のPROG端子以外の接点と接触していないことをかならず確認してから通電を開始してください。
PROG端子と関係のない端子が電気的に接触している場合、高確率でデコーダが焼損します。
(特にArduinoからの+5V電源を使わずに線路電圧を直接供給している場合、Rail+、Rail-、12Vに接触した場合はほぼ確実に焼損します) - PROG端子に接続するワイヤ2本 (GND、UPDI) 同士が接触している場合は、ファームウェアの書き込みはできませんが焼損はしません。 安心して配線を確認後、書き込み操作をやり直してください。